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会長挨拶

筒井康賢
2011年度会長 就任挨拶
筒井康賢 TSUTSUI Yasukata

 3月11日、東北地方太平洋沖地震の発生により、未曾有の大惨事となりました。多くの方々が犠牲になられ、また大きな被害にあわれました。このご挨拶の原稿を書いています時点で1ヶ月半あまりたっておりますが、未だに行方不明者も多く、被災地の復興の目途もたっておりません。さらに、福島第1原子力発電所の事故の発生も重なり、予断を許さぬ状況が続いております。亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、また被災された方々にはお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興を願っております。

 2011年度第1回臨時総会で理事に選任され、直後に開催された第1回臨時理事会で会長に選任されました。前身の日本ガスタービン会議が1972年に設立されて以来、39年の歴史をもちます当学会の会長に選任されましたことはまことに光栄ではありますが、責任の重大さを感じ身の引き締まる思いであります。

 当学会と私の関わりは、日本ガスタービン会議設立のきっかけになりました1971年に科学技術館で開催された日本機械学会とアメリカ機械学会が共催した国際ガスタービン会議で、水町長生先生と吉識晴夫先生の研究室の大学院修士課程の学生としてスライド係などのアルバイトを勤めさせていただいたことにさかのぼり、翌年の日本ガスタービン会議の設立の直後に会員に加えていただき今日までいたっています。

 当学会は、2010年10月15日に公益社団法人への移行を電子申請し、2011年2月23日に認定書が交付され、2011年3月1日に公益社団法人日本ガスタービン学会の登記を致しました。移行に伴い新たに定めた定款では学会の目的をガスタービンに限定せず、エネルギー関連技術分野に拡大し、「ガスタービン及びエネルギー関連技術に関する研究発表・調査・知識の交換並びに関連学協会との連絡・提携を図り、もって学術・技術の進展及び社会の発展に寄与することを目的とする」としています。

 約100年の歴史を持つガスタービンは、蒸気タービンとの複合発電では、実用の発電装置としてはずば抜けて高い約60%の熱効率を持ち、さらなる高効率化を目指してタービン入り口温度の向上に向けた開発が進んでいます。1939年にフォン・オハイン、1941年にフランク・ホイットルがそれぞれ独立に開発し飛行させたジェットエンジンは、現代では長距離の移動には欠かせないものになり、熱効率向上を目指して高温化する一方、推進効率の向上のためにバイパス比を向上させるためにギァドファンやアンダクテドファンの研究開発が進んでいます。また、今般の東関東大震災では著しい電力供給不足になり建設期間が短いガスタービン発電所の建設が求められ、大地震発生時などの非常時に立ち上がりの確率が極めて高い非常用発電装置の動力源としてガスタービンに注目されていますように、ますますガスタービンへの期待は大きくなっています。公益社団法人としての当学会が公益目的事業を「ガスタービン及びエネルギー関連技術の発展とその普及・振興を目的とする事業」と掲げましたが、それに向けて邁進することが社会からの期待に応えることになります。

 本年11月13日から18日にかけて2011年国際ガスタービン会議大阪大会IGTC’11 Osakaを開催します。多数の皆様のご参加をお待ちしています。他学会などが日本で開催を予定していた国際会議などの開催を原子力発電所の事故の影響で取りやめたということがニュースで見られますが、海外のお知り合いの方には、機会あるごとに事故の影響はないとお伝えいただいて海外の多くの方に参加を進めていただくようお願い致します。

 終わりになりますが、第35期の渡辺康之会長、各理事、各委員、事務局の皆様のご尽力に感謝申し上げるとともに、会員各位のますますのご健勝とご発展を祈念致しまして、会長就任の挨拶といたします。